コンパクトなサイズ、ビッグなトーン
フルサイズのアーチトップ・ギターは、見た目は素晴らしいのですが、その大きさゆえに多くのプレイヤーに違和感を与えてしまうことがあります。また、ライブステージの音量ではハウリングが発生しやすいという欠点もあります。VOXは、小型のシングルカッタウェイのボディサイズとフルスケールのネックのバランスを慎重にとることで、スタイルに関係なく、どんなプレイヤーにも喜ばれるコンパクトで扱いやすい楽器を作り上げました。
AREOS-Dデジタル・モデリング・システム
Giulietta VGA-5TDに搭載されたAREOS-Dデジタル・モデリング・システムは、マグネティック・ピックアップとピエゾ・ピックアップ、パワフルなDSPエンジン、二つのポット、セレクタースイッチ、多彩なパラメーターにアクセスできるコントロール・モジュールから構成され、18のモデリングサウンドを圧倒的なサウンドクオリティで実現しています。エレクトリック、アコースティック・ギターのみならずシンセサイザーなど、幅広いジャンルのサウンドを瞬時に操ることができます。ライブやレコーディングで活躍するクリエイティブなミュージシャンに、強力な新ツールとなります。
AREOS-Dデジタル・モデリング・システムはコントロール・モジュール上のすべてのコントロールを、わかりやすくかつ柔軟に活用できるUIを備えます。複雑なサブメニューはなく、Giulietta VGA-5TDをシームレスに、音楽の創造に活かせるように開発されています。
ピエゾ・ピックアップを搭載したTune-O-Maticスタイルのブリッジは、透明感と幅広い倍音成分を持つアコースティック楽器音の輝きに貢献しています。そしてVOX XLMハムバッキング・ピックアップは、タッチに敏感で本格的なエレクトリック・ギターのサウンドを出力します。 この強力な組み合わせにより、多彩なサウンドを奏でることができるようになりました。
VOXのデザイナーとエンジニアは、ピエゾ搭載のアーチトップ・ギターによくあるもう一つの問題、「オーバーリング」にも対応するよう努めました。「オーバーリング」とは、ブリッジに取り付けられたピエゾ・ピックアップが、ブリッジと(反対側の)テールピースの間の弦の振動も拾ってしまうことにより時として演奏の邪魔になる効果を生み出すことを言います。VOXは、オーバーリングを防ぎピュアでクリーンなサウンドを実現する、取り外し可能なストリング・ミュートを開発しました(付属品として同梱されています)。
多彩なサウンド
エレキギター・モデルとドライブ・コントロール
Giulietta VGA-5TD のAREOS-Dコントロールシステムは、エレクトリック・ギターモデルにオーバードライブのコントロールを追加しました。エフェクト量を簡単かつ迅速に変更し、エフェクトのオン/オフを切り替えることが可能です。
シンセ
AREOS-Dモデリング・モジュールを開発した際、プレイヤーのほぼ全員から、演奏中にサウンドシェーピング・パラメーターをコントロールできるクラシックなシンセ・モデルの搭載を要望されました。高度なDSPロジックと弦のファインチューニング情報により、一般的なギター・シンセよりもグリッチやミスノートの心配が少なく、快適に演奏できるシンセサウンドを実現しています。
スペシャルインストゥルメンツ
Giulietta VGA-5TDの開発では、必要な特性のリストの最上位に「汎用性」がありました。バンジョー、シタール、リゾネーターギターなど、短時間しか使用しない機材を持ち運ぶ必要がなくなります。
Giulietta VGA-5TDサウンド・リスト
Group |
Three-way switch |
Effect |
||||
NECK |
MIDDLE |
BRIDGE |
||||
User |
USER1 |
PROGRAM1 |
PROGRAM2 |
PROGRAM3 |
(*1) |
|
USER2 |
PROGRAM4 |
PROGRAM5 |
PROGRAM6 |
|||
Electric-type |
SINGLE |
NECK |
MIDDLE |
BRIDGE |
DRIVE |
|
’BUCKER |
NECK |
MIDDLE |
BRIDGE |
|||
Acoustic type |
ACOUS1 |
LARGE1 |
LARGE2 |
ACO 12STRINGS |
REVERB |
|
ACOUS2 |
NYLON |
SMALL1 |
SMALL2 |
|||
UNIQUE |
BANJO |
SITAR (*2) |
RESONATOR |
|||
SPECIAL |
SYNTH (*3) |
SUSTAIN (*4) |
ELE 12STRINGS (*5) |
|
*1: ユーザー・プログラムでのエフェクトは音色によって異なります。
*2: SITARでは、TONEノブで共鳴弦のレベルを調節します。
*3: SYNTHは、和音を弾くと意図した音にならないことがあります。基本的には単音で弾いてください。
*4: SUSTAINは、弾いた音が持続しオルガンのようなサウンドが得られます。持続を止めるにはスタッカー トや微弱な音で演奏するか、弦を手のひらで軽く叩くようにミュートしてください。またTONEノブで ビブラートの深さを調節することができます。
*5: ELE 12STRINGのとき、エフェクトはDRIVEになります。